《香織》いつになったら
さらに1時間。
遅い。3時間はもう過ぎた。
いつになったら出られるの?
連日の激務の疲れが出たのか、腹が満たされた川端は眠ってしまっていた。
通信ボタンを何度か押してみたが、反応はない。
くうぅ~…
今度は香織の腹が鳴った。
思わず腹を押さえるが、川端はぐっすり眠っているようだ。
昼休み、弁当を持ってきたが部内の気まずさから外に出た香織だったが、
今度は外で弁当を広げるのが気まずく、
しかし弁当があるのに別で昼食を購入する気にもならず、
結局コーヒー1杯で昼を済ませていた。
その弁当が、さきほど川端の腹に入ったというわけだ。
「お腹空いたな」
時計を見ると16時を過ぎていた。
することもなく、次第に香織もうとうとしてきた。